明治神宮外苑
次に紹介するのは「明治神宮外苑」。国内で最も初詣の客を集める明治神宮が管轄している施設で、明治神宮を「内苑」ということに対して、1926(大正15)年に建てられた洋風庭園を「外苑」と呼ぶようになりました。明治神宮野球場、通称“神宮球場”のほか、秩父宮ラグビー場、国立競技場などもこの明治神宮外苑内の施設。外苑にはスポーツの殿堂が集中しています。
そんな外苑のシンボルは、国道246号から絵画館を正面に見据える通りの「いちょう並木」。晩秋の、両脇の舗道に並んだ背の高いイチョウがやさしい黄金色に染まる様子は、まるで一枚の絵画のようです。沿道にはおしゃれなカフェやレストランも点在。おいしいものを味わいながらイチョウ鑑賞を楽しむ人たちでにぎわいます。
梅窓院
“青山”の地名は、江戸期、徳川幕府に仕えた譜代大名・青山氏からきています。郡上八幡(現在の岐阜県)の出である青山家はこのあたりに下屋敷を構えており、老中も務めた幸成公が1643(寛永20)年に逝去したとき、敷地内に寺を建てました。その寺が、現在も名刹として知られる「梅窓院」。当時1万3,000坪を超える広さを誇り、青山氏の栄華を長く伝えてきました。現在の梅窓院は3,000坪ほどということですが、それでもこの東京の一等地に山門を構えていることには驚かされます。
国道246号沿い・「外苑前」駅の目の前という立地もあり、梅窓院には開かれた、明るい雰囲気が漂います。近隣の人たちも気軽に立ち寄っているようで、この日も幼稚園児たちが先生に手を引かれ、楽しそうに参道を歩く姿を目にしました。梅窓院では、説話会やコンサートなど寺主催の行事もたびたび開催。掲示板や壁に貼られているポスターは要チェックです。