日本有数の大都市でありながら、豊かな緑が目を潤す、愛知県名古屋市。古くより開けていたこの地では、洗練された独自の感性が培われ、先進性に富んだまちづくりがなされてきました。
平坦で広い市内にはいくつもの特色をもった地域があり、それぞれに人気を誇っていますが、千種区の「星が丘」は、明るく瀟洒(しょうしゃ)な雰囲気に加え、「栄」駅や「名古屋」駅とは地下鉄一本でアクセス可能な交通利便性も併せ持つことで、このところ特に話題のエリア。小高い丘の上に位置し、“名古屋の住宅地で星に最も近い地”とくれば、憧れの住宅地として評判になるのもうなずけます。
高級感の中にも気取らないムードを漂わせる星が丘のリアルな魅力に迫るため、足を運び、目で、心で、五感で感じる“ぶらり散策”へ出かけてみました。
星が丘テラス
まずは、星が丘エリアのショッピングスポットとして名高い「星が丘テラス」へ。
もとよりこのあたりには百貨店の「星ヶ丘三越」があり、買いものには便利な地域でした。その中に2003(平成15)年、周囲の緑もたっぷりとした、ガラス張りの明るいショッピングモール「星が丘テラス」がオープン。買い物の利便性はますます増していきました。
「星が丘テラス」がいまも高い集客力を誇るのは、有名ショップをはじめとする充実したテナントはもちろん、この施設が持つスマートな雰囲気にあるでしょう。
スタイリッシュな建物は、開業したその年度に名古屋市都市景観賞、翌年には第11回愛知まちなみ建築賞を受賞。オープン直後でありながら立て続けの栄誉に浴したあたり、「星が丘テラス」が当時の名古屋っ子たちの間でいかに話題になったかが分かるというものです。