JR「王子」駅周辺エリアは、「北区役所」があるなど「赤羽」駅とともに北区の中心エリアです。「上野」駅「東京」駅など都心へアクセス性が高い点や、古くからの行楽地としてにぎわう「飛鳥山公園」があるなど、高い生活利便性と緑あふれる環境を併せ持つ点が大きな魅力です。
北区の行政の中心地
「王子」駅周辺にはスーパーマーケット「東武ストア 王子店」、「ヨークフーズ王子店」をはじめ、昔ながらの「王子銀座商店街」などショッピング施設も充実しており、日常の買い物を身近で済ませることができます。「王子」駅前には複合施設「サンスクエア」もあり、ボウリングやテニスなどレジャーも気軽に楽しめるのも魅力です。
また、「北区役所」や各種ホールが整った産業と文化の拠点「北とぴあ」といった公共施設が近く、行政の中心地としても機能しているエリアでもあります。
北区は、現在の王子本町一丁目にある庁舎が、分散していることや老朽化していることから、新庁舎の建設を計画しています。2017(平成29)年に建設予定地として、「王子」駅東側の国立印刷局王子工場用地の一部が選定され、現在は基本計画の策定が行われています。
都心各所へのマルチアクセスが魅力
「王子」駅にはJR京浜東北線と東京メトロ南北線が乗り入れています。JR京浜東北線に乗れば「上野」駅や「東京」駅、「品川」駅など東京都内の主要ターミナルに短時間でダイレクトアクセスできます。「上野」駅からは東北・北海道新幹線、上越・北陸新幹線に、「東京」駅からの東海道新幹線への乗り換えもスムーズです。
東京メトロ南北線は、「六本木一丁目」駅、「永田町」駅以外にも、「後楽園」駅、「飯田橋」駅、「四谷」駅などの乗換駅を経由しているため、山手線内の主要エリアへの足として機能しています。
また、南北線と直通運転が行われている埼玉高速鉄道の「浦和美園」駅方面、東急目黒線の「日吉」駅方面、東急新横浜線の「新横浜」駅方面などにも乗り換えなしで移動できます。
また、王子エリアで特徴的なのが、路面電車「都電荒川線」です。都内に唯一残る路面電車であり、平日には周辺エリアの通学通勤の足として、休日には町屋や巣鴨といった下町風情残るエリアを巡る足として人気を集めています。
江戸時代から行楽地として人気
山手の台地と下町の平地の境に位置する王子は、江戸時代から行楽地として知られ、多くの人々が訪れていたといいます。
王子という地名のもととなった「王子神社」、落語「王子の狐」の舞台としても有名な「王子稲荷神社」という2つの神社に加え、音無川(石神井川)の「王子七滝」や「飛鳥山の桜」を巡るコースが江戸庶民の行楽地として人気だったといいます。
また、江戸時代に王子が江戸に暮らす人々の行楽地として定着した理由の一つが、江戸幕府八代将軍の徳川吉宗による飛鳥山への桜の植樹でした。江戸中期の1737(元文2)年に花見を行う場所として開放されて以降、この地には多くの庶民が花見に訪れるようになり、後に歌川広重の『名所江戸百景』にも登場するなど、今の世まで続く桜の名所としての名声を高めていきました。
桜の名所「飛鳥山公園」など自然豊かな公園や文化施設が点在
現在もソメイヨシノなど約650本もの桜の木があり、シーズンには艶やかな花を咲かせる桜の名所となっている「飛鳥山公園」には、桜以外にもさまざまな見所があります。
園内南側には、郷土資料を展示している「北区飛鳥山博物館」や、世界随一の紙専門の博物館「紙の博物館」、近代経済界の大物であった渋沢栄一を顕彰する「渋沢史料館」といった博物館施設が立ち並んでいます。
また、園内中央部には、さまざまな遊具が設置されているエリアが広がり、休日ともなると近隣の家族連れで賑わいます。
江戸時代の行楽の場として人気を集めた王子エリアは、その雰囲気を今に残しつつ、人々が暮らしやすい街として発展を遂げ、理想的な住宅地として生まれ変わっています。
江戸時代からの桜の名所で北区の行政の中心、王子
所在地:東京都北区