町田市には、古くからショッピングタウンとして親しまれてきた「町田」駅周辺と、近年の大規模ショッピング施設オープンでショッピングタウンに成長した「南町田」駅周辺の二つの拠点があります。「南町田」駅周辺ではショッピング施設のリニューアルに合わせて、公園とショッピング施設が融合した街がまもなく誕生。「町田」駅周辺でも街の魅力を高めるためのプロジェクトが動き始めました。生まれ変わりつつある町田市の二大拠点の今後が注目されています。
「町田」駅周辺の魅力を高めるプロジェクトが始動
JR横浜線と小田急小田原線が交わる「町田」駅は東京都内でも有数のターミナルであり、ショッピングタウンとしてもにぎわっています。しかし、「町田」駅周辺での人口は今後、減少に転ずることが予想されています。
また、「町田」駅周辺のショッピング施設は老朽化が進行しているほか、周辺エリアでショッピング施設の開発が進むなど、ショッピングタウンという機能にかげりが見え始めてきました。
そこで、町田市では「町田」駅周辺をさらに多様で魅力ある街に進化させるため、2014(平成26)年3月に「町田市中心市街地整備構想」を策定しました。この「町田市中心市街地整備構想」をベースに、「町田」駅周辺で2016(平成28)年度から2030(令和12)年度までのまちづくりを具体的に進めるための計画として策定されたものが「町田市中心市街地まちづくり計画」です。
「“夢”かなうまち」を目指し多くの大規模プロジェクトが検討中
「町田市中心市街地まちづくり計画」では「“夢”かなうまち」を将来の「町田」駅周辺の街の姿として掲げ、「駅が快適・便利」「まちに行く目的がたくさんある」「まちの魅力が向上しゆっくり過ごせる多くの出会い・活動が生まれる」「ライフスタイルの選択肢がたくさんある」「通りが快適で歩いて楽しい」の6項目を「目指すこと」としました。
具体的には大規模ショッピング施設の魅力向上、市営駐車場の更新に合わせた市街地再開発による都市型住宅・生活利便施設の整備、森野住宅の再生に合わせた水と緑があふれる都市空間づくり、交通ターミナル機能の集約、「(仮称)国際工芸美術館」や「(仮称)高ヶ坂縄文時代遺跡ガイダンス施設」、「文化芸術ホール」の整備などを行政と民間、市民が協働して進めていくことが想定されています。
今後、「町田」駅周辺では多くの大規模プロジェクトが行われることが予想され、魅力あふれる街へ進化することが期待されます。
町田の新たな魅力を創出する「南町田グランベリーパーク」
町田市の南の拠点として、近年、急速に発展しているのが「南町田」駅周辺です。「南町田」駅前には2000(平成12)年に「グランベリーモール」がオープンし、多くの人々でにぎわっていました。しかし、「グランベリーモール」は10年程度の暫定的な施設として開業したため、東急電鉄と町田市では「グランベリーモール」オープンから10年が経過した2010(平成22)年頃から、「南町田」駅周辺の今後のまちづくりの方針について検討してきました。また、「南町田」駅にも南口と北口の行き来がしにくいなど課題も残されていました。
そこで、東急電鉄と町田市は協定を結び、「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」として総合的なまちづくりを行うことになります。このプロジェクトではショッピング施設のリニューアルだけでなく、「南町田」駅の改良や駅前広場の整備、「鶴間公園」の再整備も行い、「鶴間公園」と「グランベリーパーク」が融合した街を誕生させることになりました。
プロジェクトの目玉となるショッピング施設のリニューアルは順調に進み、2019(令和元)年11月に「グランベリーパーク」としてオープンしました。「グランベリーパーク」のコンセプトは「生活遊園地~くらしの『楽しい』があふれるエンターテイメントパーク~」とされ、買い物だけでなく体験する楽しさを味わえるショッピング施設が誕生。ショップ数は約230店舗で国内最大級の規模を誇る「モンベル」のショップなど、アウトドア系のショップが多いことが特徴です。
「グランベリーパーク」と「鶴間公園」の間には「パークライフ・サイト」として、公園を一望できる芝生広場が設けられたほか、「スヌーピーミュージアム」もオープンしました。
「南町田グランベリーパーク」の玄関口となる「南町田」駅は「南町田グランベリーパーク」駅と改められ、平日の急行電車が停車するようになるなど、利便性が大幅に向上しました。
生まれ変わった「南町田」駅周辺は町田の新しい魅力を創出するエリアとなるでしょう。
生まれ変わりつつある町田市の二大拠点
所在地:東京都町田市