
中央線沿線には独自の“カラー”があって、それは“文化”とも“風土”とも言い換えられるでしょう。杉並区の閑静な住宅街が広がる荻窪エリアにも、そんな中央線沿線らしい“カラー”があります。認知度からいえば荻窪の「ラーメン」が全国的に有名ですが、それだけではありません。今回は荻窪エリアの様々な魅力を探るべく、散策に出かけましょう。都区内とはいえ、家や住宅街の中にある緑豊かな公園も多く、のびのびと歩くことができるのもこのエリアの特長です。

荻窪駅
JR中央線「荻窪」駅は土・日や祝日は通勤快速・快速に乗れば、「新宿」駅から2駅目。東京メトロ丸ノ内線「荻窪」駅はJR線の南側に駅がありますが、ホームの新宿方向にある改札から上がれば、JR線の改札そばに出ることができます。「荻窪」駅北口を出ると駅前広場があり、以前駅のホームに沿って窮屈そうに自生していた“荻窪”の名の由来ともなっている“荻”が移植されています。また駅前には「ルミネ荻窪」「荻窪タウンセブン」などがあり北口周辺が発展しています。

荻窪は第二次世界大戦でほとんど空襲を受けなかったことから、戦後都心部から移り住んできた人も多いエリアで、街には昭和の面影を残すレトロな建物も多数残っています。青梅街道から続く「教会通り」という商店街にも昭和テイストの建物を見かけることができます。「クリーニング東京社」もそのひとつです。
「教会通り」の名の由来は、商店街を突き当った所にある1917(大正6)年に建てられた「天沼教会」からだそうです。100年以上の歴史を持つ「天沼教会」には巨大なパイプオルガンがあり、「荻窪音楽祭」の際には演奏会が行われ、その音色を聞くことができます。